AIエージェント登場から1年でIDEを捨てた話

image

AIエージェントが登場してからまだ1年ほどしか経っていない。それなのに開発スタイルがここまで変わってしまったことに、正直驚いてる。せっかくなので振り返ってみた。

2025年1月:AIはまだチャット相手だった

この頃はChatGPTにコードを聞いてコピペするくらい。それで十分便利だったし、それ以上でも以下でもなかった。AIはちょっと賢い検索エンジンくらいの認識だった。

2025年2月:Cursor使い始めた

Anthropicが Claude 3.7 Sonnet をリリースして、ClaudeCodeのプレビュー版も公開し始めていた頃。

可茂IT塾のSlackでCursorが話題になっていて使い始めた。

最初に衝撃を受けたのはエージェントというより、予測サジェストのコーディング体験だった。今まで全部自分で書いていたコードが、コピペとTabキーの補完でほとんど実装できてしまう。これはヤバいと思った。

エージェント機能はまだ「なんか未来っぽい」くらいで、実務で使えるレベルじゃなかった。補完が強すぎて、エージェントはおまけに見えていた。

2025年4月:エージェントが実務で使えるようになってきた

この頃からCursorで実装まで任せられるようになってきた。

特に大きかったのがテストコードの自動生成。少数チームだとテストは後回しになりがちだったけど、自動で作ってくれるので管理できるようになった。工数もメンテコストも全然違う。

個人開発も変わった

個人開発でもエージェントを使い始めた。ずっと手付かずだったWebサイトが3日くらいで完成してしまった。手動だったら2週間以上はかかってたと思う。

2025年6月:ClaudeCode Pro、初契約

Claude 4(Opus 4 / Sonnet 4) がリリースされてClaudeCodeも正式版に。OpenAIの Codex(2025年4月)、Googleの Gemini CLI(2025年6月)も続いて出てきて、ターミナルでAIエージェントを動かす世界が一気に広がった。

実際に触り比べてみたけど、ClaudeCodeがダントツだった。コードの精度、文脈理解、長い会話での安定性、全部Claudeが一強という感じだった。

この頃にClaudeCode Proを契約した。CursorとClaudeCode、どちらも手放せなかったので二刀流スタイルで使うことに。IDE上での補完はCursor、エージェントとして動かすときはClaudeCode。月に約3,000円 × 2 の合計6,000円を払い続けてたけど、仕事が快適になるなら全然惜しくなかった。

XやSlack(可茂IT塾)でもAIの話が毎日飛び交ってて、キャッチアップしながら仕事や個人開発で試す、みたいなAIライフが続いた。

ただこの時点ではまだ「ターミナルよりCursorのほうが最強」と思っていた。サジェストもあるし、IDEとしてもAIとしても両方使える。どう考えてもCursorが快適だろうと。

これが後に逆転するとは...

2025年8月頃:気づいたらなんでも作れるようになっていた

エージェントの扱い方に慣れてきて、「ちょっとこれ作りたい」と思ったらすぐ形になるようになってきた。SlackBotを自作したり、MCPサーバーをローカルで作ってみたり。今まではアイデアがあっても「実装に時間かかるな」で終わってたのが、勢いのまま動くようになった。

ちょっとした便利ツールをサクッと作って開発環境に組み込んでいく感じが楽しくて、これがまた止まらなかった。

2025年秋頃:個人開発が別次元になってきた

個人開発がさらに別次元になってきた。今まではやりたい構想があっても時間も知識も足りなかったけど、AIがいればシステム設計からUIUX、市場調査まで一緒に考えてくれる。そして実装もしてくれる。個人開発者にとってこれほど嬉しいことはないと思う。

この頃からXでも個人開発者が一気に増えた印象がある。「AIで〇〇作った」という投稿が毎日流れてきて、AI開発ブームを肌で感じた。

マイナーアップデートを毎月ペースでリリースできるようになって、PDCAが自然と回るようになっていった。Anthropicも Sonnet 4.5 をリリースして、モデルが上がるたびにできることが増えていくのを実感してた。

10月にはClaudeCodeにスキル機能が登場した。よく使う操作をスラッシュコマンドとして登録できる機能で、/smart-commit/fix-review/app-release といった形でコミットからリリースまで一発で実行できるようになった。この機能がターミナル開発をさらに加速させた。

そのおかげで、FirebaseからSupabase(PostgreSQL)+ AWSへのインフラ移行も実現できた。サーバーはGo、インフラはAWS、DBはSupabase。一人では手が届かなかった規模の構成も動かせるようになってた。

2026年2月:Agent Teams と Opus 4.6

Anthropicが Opus 4.6 をリリース。そしてClaudeCodeにAgent Teamsという機能が登場した。複数のClaudeCodeインスタンスがチームとして協調して並行動作する実験的な機能で、リーダーエージェントが全体を束ねてメンバーがそれぞれ独立して動く。

移行でリポジトリも一気に増えた。アプリ・サーバー・インフラと分かれると、1機能の実装で複数リポジトリをまたぐことになる。以前なら「今日はサーバー側だけ」と分けて進めるしかなかったが、Agent Teamsでアプリ・サーバー・インフラを横断して並行実装できるようになった。

2026年4月:Cursor解約

2026年4月にCursorを解約した。理由はいくつかある。

まずとにかく重い。CursorもVSCodeも起動してるだけでメモリを食う。低メモリのMacBook Airだと地味にストレスで、開発ツール自体がボトルネックになってる感覚があった。

それとエージェントに慣れてから、拡張機能をほぼ使わなくなった。コードを書く作業をエージェントに任せるようになると、拡張機能の出番がなくなる。エディタである必要がなくなった。

あれだけ最強だと思ってたCursorを手放す日が来るとは正直思ってなかった。

2026年5月:自分の中でのIDE時代が終わった

今の開発環境はこんなにシンプルになった。

Warp + ClaudeCode + iOS Simulator を1画面に表示。

Warpで作業分割しながら開発

WarpはIDEではなくターミナルエミュレータだけど、コードの差分確認もWarp上でできるのでIDEを開く理由がほぼない。どうしてもエディタで編集を加えたり確認したい場合は、超軽量の Zed を使っている。

Cursor時代は複数のエディタウィンドウを立ち上げて、それぞれにターミナルやエージェントを開いてやりくりしてた。ウィンドウ切り替えが地味に面倒だった。

Cursor時代の複数ウィンドウ

Warpに移ってから、タブを複数展開して1つの画面で複数のClaudeCodeを立ち上げられる。タブ移動だけで済むのがシンプルに快適。

ターミナルなのにディレクトリやブランチの操作が視覚的にわかるし、コマンドのサジェストも出る。フルIDEでもなく、素のターミナルでもない。その絶妙な立ち位置が今の開発スタイルにハマってる。

エージェントが動いてる間に別のことができる

もうひとつ地味に大きいのが、エージェントが作業してる間に別のことができること。

個人開発なら実装中に運営作業やマーケティングに集中できる。業務ならSlackの返信やスケジュール調整など、コーディング中だとキリが悪くて後回しにしがちな作業ができる。

手動でコーディングしてると「集中が途切れるのが怖い→あとで返信しよう」が積み重なりがちだったけど、エージェントに任せてしまえばその罪悪感がなくなる。

Sonnet で十分になった

モデルの使い方も変わってきた。Opusが出た頃は明らかにSonnetより優秀で使いがちだったけど、今は基本的にSonnetで十分。Opusを使うのは難易度が高い実装のときだけ。Sonnet自体が上がり続けた結果、わざわざOpusを使う場面が減った。

懸念もある

正直に書くと、このスタイルには大きなリスクがある。

特定の企業への依存が怖い。ClaudeCodeの品質・料金・サービス継続は全部Anthropicの判断次第で、値上げや仕様変更、最悪サービス終了になれば今の開発スタイルは崩壊する。

かといってCodexやGemini CLIに乗り換えても、OpenAIやGoogleへの依存に変わるだけ。どのツールを選んでも、特定の企業のサービスに根幹を握られてる構造は変わらない。

便利になるほど依存も深くなる。それは頭に置いておきたい。


仕事以外でもAIを活用した記事を書いています。よければこちらもどうぞ。

育休パパがCoworkで育児×家事×食事を最適化した1ヶ月🍼


1年でここまで変わるとは思ってなかった。来年の自分が「あの頃はまだClaudeCode使ってたのか」と言う日が来るかもしれない。それくらいのスピードで変化してる。

お知らせ

Flutter開発のプロフェッショナル集団 | 可茂IT塾

Flutter開発のプロフェッショナル集団 | 可茂IT塾

AIネイティブな開発プロセスで、プロダクトの市場投入を最速化。無料相談受付中。

Read More
可茂IT塾ではFlutter/Reactのインターンを募集しています!

可茂IT塾ではFlutter/Reactのインターンを募集しています!

可茂IT塾ではFlutter/Reactのインターンを募集しています!一定以上のスキルをを習得した方には有給でのインターンも受け入れています。

Read More
可茂IT塾開校!

可茂IT塾開校!

2020年1月から可茂IT塾がはじまります!可茂IT塾は美濃加茂市のコワーキングスペース「こやぁね」を拠点として、プログラミングやデザインなどの様々な講座を開催していく予定です。

Read More

タグ

Flutter (127)初心者向け (32)イベント (21)Google Apps Script (17)可茂IT塾 (13)Nextjs (13)AI (10)React (8)riverpod (7)デザイン (7)Firebase (7)Figma (6)VSCode (6)JavaScript (6)ChatGPT (5)Slack (5)TypeScript (5)新卒 (4)就活 (4)Prisma (4)Dart (4)アプリ開発 (4)お知らせ (4)FlutterWeb (3)経験談 (3)NestJS (3)AI活用 (3)tailwindcss (3)ワーケーション (3)インターン (3)Web (2)Obsidian (2)Supabase (2)設計 (2)線型計画法 (2)事例 (2)Git (2)CSS (2)Freezed (2)Image (2)File (2)GitHub Actions (2)Material Design (2) (2)会社員 (2)画像 (2)Cursor (2)Mac (2)iOS (2)業務改善 (2)React Hooks (2)社会人 (2)大学生 (2)RSS (1)Google (1)CodeRunner (1)vibe-kanban (1)NotebookLM (1)個人開発 (1)SVG (1)Android (1)Unity (1)WebView (1)Twitter (1)フルリモート (1)TextScaler (1)textScaleFactor (1)学生向け (1)Java (1)Spring Boot (1)shell script (1)正規表現 (1)table (1)テーブル (1)hooks (1)パワーポイント (1)ブックマーク (1)Pocket (1)ブクマク (1)MCPサーバー (1)OpenAI (1)ベクトル検索 (1)趣味 (1)モンスターボール (1)SCSS (1)Swift (1)MapBox (1)開発環境 (1)ClaudeCode (1)Cupertino (1)gpt-oss (1)生成AI (1)llama.cpp (1)LLM (1)ListView (1)postgresql (1)cloudrun (1)gcp (1)バイブコーディング (1)就活浪人 (1)既卒 (1)保守性 (1)iPad (1)シェアハウス (1)スクレイピング (1)PageView (1)画面遷移 (1)dotenvx (1)dotenv (1)Python (1)flutter_hooks (1)Gmail (1)GoogleWorkspace (1)ShaderMask (1)google map (1)Google Places API (1)GCPコンソール (1)Google_ML_Kit (1)Vercel (1)Google Domains (1)DeepLeaning (1)深層学習 (1)Google Colab (1)Google Chat Bot (1)Firebase Analytics (1)Gemini AI (1)コード生成 (1)GitHub Copilot (1)gemini (1)オンラインオフィス (1)html (1)オブジェクト指向 (1)クラスの継承 (1)ポリモーフィズム (1)LINE Messaging API (1)LINE Notify (1)LINE (1)Bitcoin (1)bitFlyer (1)コミュニティー (1)文系エンジニア (1)build_runner (1)ヒーター (1)作業効率 (1) (1)Flutter実践開発 (1)permission_handler (1)flutter_local_notifications (1)markdown (1)GlobalKey (1)ValueKey (1)Key (1)アイコン (1)go_router (1)FireStorage (1)debug (1)datetime_picker (1)Apple Store Connect (1)FlutterGen (1)デバッグ (1)Widget Inspector (1)VRChat (1)API (1)検索機能 (1)ローディング (1)Skeletonizer (1)Simmer (1)Shader (1)FFI (1)Rust (1)SharedPreferences (1)オフラインサポート (1)Navigator (1)メール送信 (1)FlutterFlow (1)Firebase App Distribution (1)Fastlane (1)Dio (1)CustomClipper (1)ClipPath (1)video_player (1)IMA (1)カスタム認証 (1)英語 (1)学習 (1)ポッドキャスト (1)アニメーション (1)Arduino (1)ESP32 (1)フリーランス (1)会社設立 (1)csv (1)docker (1)GithubActions (1)Dialog (1)BI (1)トラブルシューティング (1)エディタ (1)sora2 (1)iPhone (1)Gemini CLI (1)Claude Code (1)LifeHack (1)ショートカット (1)Chrome (1)高校生 (1)キャリア教育 (1)非同期処理 (1)生体認証 (1)BackdropFilter (1)レビュー (1)Antigravity (1)getAuth (1)クローズドテスト (1)PlayConsole (1)Algolia (1)コスト削減 (1)コンサルティング (1)Symbol (1)

お知らせ

Flutter開発のプロフェッショナル集団 | 可茂IT塾

Flutter開発のプロフェッショナル集団 | 可茂IT塾

AIネイティブな開発プロセスで、プロダクトの市場投入を最速化。無料相談受付中。

Read More
可茂IT塾ではFlutter/Reactのインターンを募集しています!

可茂IT塾ではFlutter/Reactのインターンを募集しています!

可茂IT塾ではFlutter/Reactのインターンを募集しています!一定以上のスキルをを習得した方には有給でのインターンも受け入れています。

Read More
可茂IT塾開校!

可茂IT塾開校!

2020年1月から可茂IT塾がはじまります!可茂IT塾は美濃加茂市のコワーキングスペース「こやぁね」を拠点として、プログラミングやデザインなどの様々な講座を開催していく予定です。

Read More