- Nori
- AI, ClaudeCode, Cursor, 開発環境
AIエージェントが登場してからまだ1年ほどしか経っていない。それなのに開発スタイルがここまで変わってしまったことに、正直驚いてる。せっかくなので振り返ってみた。
この頃はChatGPTにコードを聞いてコピペするくらい。それで十分便利だったし、それ以上でも以下でもなかった。AIはちょっと賢い検索エンジンくらいの認識だった。
Anthropicが Claude 3.7 Sonnet をリリースして、ClaudeCodeのプレビュー版も公開し始めていた頃。
可茂IT塾のSlackでCursorが話題になっていて使い始めた。
最初に衝撃を受けたのはエージェントというより、予測サジェストのコーディング体験だった。今まで全部自分で書いていたコードが、コピペとTabキーの補完でほとんど実装できてしまう。これはヤバいと思った。
エージェント機能はまだ「なんか未来っぽい」くらいで、実務で使えるレベルじゃなかった。補完が強すぎて、エージェントはおまけに見えていた。
この頃からCursorで実装まで任せられるようになってきた。
特に大きかったのがテストコードの自動生成。少数チームだとテストは後回しになりがちだったけど、自動で作ってくれるので管理できるようになった。工数もメンテコストも全然違う。
個人開発でもエージェントを使い始めた。ずっと手付かずだったWebサイトが3日くらいで完成してしまった。手動だったら2週間以上はかかってたと思う。
Claude 4(Opus 4 / Sonnet 4) がリリースされてClaudeCodeも正式版に。OpenAIの Codex(2025年4月)、Googleの Gemini CLI(2025年6月)も続いて出てきて、ターミナルでAIエージェントを動かす世界が一気に広がった。
実際に触り比べてみたけど、ClaudeCodeがダントツだった。コードの精度、文脈理解、長い会話での安定性、全部Claudeが一強という感じだった。
この頃にClaudeCode Proを契約した。CursorとClaudeCode、どちらも手放せなかったので二刀流スタイルで使うことに。IDE上での補完はCursor、エージェントとして動かすときはClaudeCode。月に約3,000円 × 2 の合計6,000円を払い続けてたけど、仕事が快適になるなら全然惜しくなかった。
XやSlack(可茂IT塾)でもAIの話が毎日飛び交ってて、キャッチアップしながら仕事や個人開発で試す、みたいなAIライフが続いた。
ただこの時点ではまだ「ターミナルよりCursorのほうが最強」と思っていた。サジェストもあるし、IDEとしてもAIとしても両方使える。どう考えてもCursorが快適だろうと。
これが後に逆転するとは...
エージェントの扱い方に慣れてきて、「ちょっとこれ作りたい」と思ったらすぐ形になるようになってきた。SlackBotを自作したり、MCPサーバーをローカルで作ってみたり。今まではアイデアがあっても「実装に時間かかるな」で終わってたのが、勢いのまま動くようになった。
ちょっとした便利ツールをサクッと作って開発環境に組み込んでいく感じが楽しくて、これがまた止まらなかった。
個人開発がさらに別次元になってきた。今まではやりたい構想があっても時間も知識も足りなかったけど、AIがいればシステム設計からUIUX、市場調査まで一緒に考えてくれる。そして実装もしてくれる。個人開発者にとってこれほど嬉しいことはないと思う。
この頃からXでも個人開発者が一気に増えた印象がある。「AIで〇〇作った」という投稿が毎日流れてきて、AI開発ブームを肌で感じた。
マイナーアップデートを毎月ペースでリリースできるようになって、PDCAが自然と回るようになっていった。Anthropicも Sonnet 4.5 をリリースして、モデルが上がるたびにできることが増えていくのを実感してた。
10月にはClaudeCodeにスキル機能が登場した。よく使う操作をスラッシュコマンドとして登録できる機能で、/smart-commit、/fix-review、/app-release といった形でコミットからリリースまで一発で実行できるようになった。この機能がターミナル開発をさらに加速させた。
そのおかげで、FirebaseからSupabase(PostgreSQL)+ AWSへのインフラ移行も実現できた。サーバーはGo、インフラはAWS、DBはSupabase。一人では手が届かなかった規模の構成も動かせるようになってた。
Anthropicが Opus 4.6 をリリース。そしてClaudeCodeにAgent Teamsという機能が登場した。複数のClaudeCodeインスタンスがチームとして協調して並行動作する実験的な機能で、リーダーエージェントが全体を束ねてメンバーがそれぞれ独立して動く。
移行でリポジトリも一気に増えた。アプリ・サーバー・インフラと分かれると、1機能の実装で複数リポジトリをまたぐことになる。以前なら「今日はサーバー側だけ」と分けて進めるしかなかったが、Agent Teamsでアプリ・サーバー・インフラを横断して並行実装できるようになった。
2026年4月にCursorを解約した。理由はいくつかある。
まずとにかく重い。CursorもVSCodeも起動してるだけでメモリを食う。低メモリのMacBook Airだと地味にストレスで、開発ツール自体がボトルネックになってる感覚があった。
それとエージェントに慣れてから、拡張機能をほぼ使わなくなった。コードを書く作業をエージェントに任せるようになると、拡張機能の出番がなくなる。エディタである必要がなくなった。
あれだけ最強だと思ってたCursorを手放す日が来るとは正直思ってなかった。
今の開発環境はこんなにシンプルになった。
Warp + ClaudeCode + iOS Simulator を1画面に表示。

WarpはIDEではなくターミナルエミュレータだけど、コードの差分確認もWarp上でできるのでIDEを開く理由がほぼない。どうしてもエディタで編集を加えたり確認したい場合は、超軽量の Zed を使っている。
Cursor時代は複数のエディタウィンドウを立ち上げて、それぞれにターミナルやエージェントを開いてやりくりしてた。ウィンドウ切り替えが地味に面倒だった。

Warpに移ってから、タブを複数展開して1つの画面で複数のClaudeCodeを立ち上げられる。タブ移動だけで済むのがシンプルに快適。
ターミナルなのにディレクトリやブランチの操作が視覚的にわかるし、コマンドのサジェストも出る。フルIDEでもなく、素のターミナルでもない。その絶妙な立ち位置が今の開発スタイルにハマってる。
もうひとつ地味に大きいのが、エージェントが作業してる間に別のことができること。
個人開発なら実装中に運営作業やマーケティングに集中できる。業務ならSlackの返信やスケジュール調整など、コーディング中だとキリが悪くて後回しにしがちな作業ができる。
手動でコーディングしてると「集中が途切れるのが怖い→あとで返信しよう」が積み重なりがちだったけど、エージェントに任せてしまえばその罪悪感がなくなる。
モデルの使い方も変わってきた。Opusが出た頃は明らかにSonnetより優秀で使いがちだったけど、今は基本的にSonnetで十分。Opusを使うのは難易度が高い実装のときだけ。Sonnet自体が上がり続けた結果、わざわざOpusを使う場面が減った。
正直に書くと、このスタイルには大きなリスクがある。
特定の企業への依存が怖い。ClaudeCodeの品質・料金・サービス継続は全部Anthropicの判断次第で、値上げや仕様変更、最悪サービス終了になれば今の開発スタイルは崩壊する。
かといってCodexやGemini CLIに乗り換えても、OpenAIやGoogleへの依存に変わるだけ。どのツールを選んでも、特定の企業のサービスに根幹を握られてる構造は変わらない。
便利になるほど依存も深くなる。それは頭に置いておきたい。
仕事以外でもAIを活用した記事を書いています。よければこちらもどうぞ。
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1年でここまで変わるとは思ってなかった。来年の自分が「あの頃はまだClaudeCode使ってたのか」と言う日が来るかもしれない。それくらいのスピードで変化してる。
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